作品紹介

地域に貢献し、ふれあいに満ち続ける整形外科病院

本計画は、既存病院の老朽化・狭隘化・非効率な動線を改善し、これからの地域医療に貢献出来る質の高い医療施設の実現を目指している。①手術室の拡張及び高機能化、②外来患者・リハビリ患者の効率的な動線計画、③スタッフ動線の短縮、④救急搬送時に天候の影響を受けないピロティ下の車寄せなどの整備を行い、安心・安全はもちろん、整形外科の特性に配慮した働きやすい施設により、高品質な医療を提供できる環境を計画した。外観はタイルと透かしのレンガ積みルーバーを組み合わせ、加治木町のランドマークとなるファサードデザインを目指した。3 階の病室の窓前には透かしのレンガ積みルーバーを設け、日射の抑制や隣接する看護専門学校との見合いに配慮した。また、本敷地は海抜5m 以下の津波浸水想定範囲内のため、電気室を屋上に配置して浸水に強い施設計画を施している。色彩も踏まえた全体のデザインは、「整形外科病院」、町の木「クスノキ」ということを踏まえ、大地に根を張る力強さや空へ向かって伸びる躍動感をイメージしている。「自然色」の茶色や「キーカラー」の青色により、大地と空を表現しながら、元々の病院カラーでもある青色を随所に取り入れ、独自性のある病院ブランドのイメージを増強させる計画とした。