作品紹介

社会復帰をスタッフが建築がサポートするリハビリの舎

健康を回復して社会復帰を目指す方が、静かな森の環境の中で、意欲に満ちたリハビリの努力を続けるのに相応しい建築環境をめざした。
小山城址に隣接する、思川の川辺の高台に立地し、住宅地のはずれに位置する。川側からみると、周囲を樹木に囲まれた、緑豊かな環境の中にひっそりとたたずんでいる。外観は壁に窓をリズミカルに配置し、内部は光庭を設け明るいリハビリ中心の平面計画とした。
1階は外来診療部、デイケア、管理諸室とし、中央にカフェコーナーを配し、コーヒーとパンの香りによるリラクゼーション効果により、安らぎのある施設を目指した。
2階は介護老人保健施設80床、3階は回復期リハビリテーション病院100床を配置した。中心のリハビリと食堂を囲むように病室や居室を配置し、部屋を出ればすぐリハビリができる活動的で効率の良い計画とし、スタッフステーションからも良く見渡せるようにした。さらに、照明の色温度を変化させて体内リズムを整えるサーカディアン照明や、健康に良い水質の活水化装置を採用した。
安全対策では、河岸崩落の危険を回避した位置に建物を配置するとともに、地震時の耐震安全性はⅡ類とした。また、非常用発電機設備により、停電時には、運営上必要最小限の電力を確保した。