安心を与える地域のランドマーク
医療法人社団福寿会は、訪問看護とクリニックを中心に地域に根差した医療を提供しており、梅田の町のいたるところに「福寿会」と書かれた車が行き来している。今回、クリニック跡地を含めた約2,000㎡の土地に地域包括ケア病床を持つ新病院「福寿会病院」の建設を進めた。
設計者選定のプロポーザルでのコンセプトは、「いつもそこにある安心」。地域の方々に“安心”を与える地域のランドマークとして提案した。
外観は、法人の旗艦病院にふさわしくやさしさと落ち着きのある色彩でまとめ、低層部の風格のあるタイルや外装サッシュを賑わいのある街並みに合わせ、動きのあるランダムなデザインとしている。
メインエントランスは、前面道路に面したピロティからのアプローチとなり、福寿会のシンボルマークにもなっている白鷺が羽ばたく印象的なウェルカムサインが特徴である。
外来・検査部門のある1階は、エントランスを入ってすぐ目に入る総合受付カウンターを中心に、診察室・検査室・画像診断室を配置し、わかりやすいレイアウトとアースカラーのやさしい色彩でデザインした。
病棟フロアもオープンなスタッフステーションを中心に病室を配置し、看護の目が届きやすい安全な病棟を計画した。木目天井のスタッフステーションや病室のグリーンの壁など、1階と同様アースカラーの優しい色彩で統一している。
リハビリ室は6階最上階に設け、長方形の部屋の長手方向全面を開口部とし、明るい内装色の開放的な空間とした。
入り組んだ敷地形状、狭い道路、厳しい高さ制限など計画においては様々な課題があり、いかにして必要な病床数を確保し、かつ優れた療養環境と効率的な看護動線を計画するかをスタッフの方々と試行錯誤した。
所在地 |
東京都 |
構造 |
S造 |
階数 |
6/0 |
延床面積 |
6,254m² |
竣工年 |
2022年 |
備考 |
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