江戸情緒のデザインと災害時病院機能の充実
同愛記念病院の歴史は、関東大震災に際し米国赤十字社が中心となって寄せられた義援金に遡り、深厚な同情と友愛の記念が病院名の由来となっている。敷地は両国の景勝地、隅田川、旧安田庭園、刀剣博物館に隣接し、病室、デイルームからはスカイツリーをはじめとする東西南北の景観を望むことができる。デザインソースは、江戸の佇まいを連想する障子、格子、小紋、木軸組のイメージであり、外観やインテリアに組み込んだ。
計画のメインとなる地上12階の中央棟では、感染症や無菌治療に対応した病室、手術室に連携したICU、病棟ステーションに隣接したHCUなど、診療機能の充実を図り、エントランス棟では、保育所、院外薬局、コンビニといったアメニティ機能を整備した。また、水害から診療機能とエネルギー機能を守り、貴重な埋蔵文化財を保存するために柱頭免震構造を採用した。災害時の機能維持(BCP)が確実な病院建築となっている。
所在地 |
東京都 |
構造 |
中央棟RC,エントランス棟S |
階数 |
中央棟12/0,エントランス棟4/0 |
延床面積 |
17,511m² |
竣工年 |
2022年 |
備考 |
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